当院近辺で気をつけていただきたい病気
 
 バベシア症
「バベシア」と言う原虫(肉眼では見えない小さな寄生虫)が、血液中の赤血球に寄生することによっておこる病気です。
 
【症状】
貧血と発熱をおこすので、
•  元気、食欲の低下
•  歯ぐきや舌の色が白っぽい
•  おしっこの色が濃い又は赤い
と言った症状が見られます。  夏の終わりから秋にかけての発症が多いです。
 
【病院】
バベシア原虫を駆虫するお薬で治療する事が可能ですが、発症すると急激に症状が進行しますので症状に気づいたら、直ぐに病院へ連れて行ってあげましょう。
 
【予防】
予防注射と言ったものはありませんが、バベシア原虫に汚染された「マダニ」によって媒介されるので、マダニの寄生を防ぐことがバベシア症の予防になります。  マダニ全てがバベシア原虫に汚染している訳ではなく、地域性のあるものですが当院周辺の左京区では発症がありますし、どのマダニが汚染されているかは判別できないので、普段から駆除しておきましょう。   現在はスポットオンタイプのノミ・ダニ駆除薬が有り、あまり負担なく駆除する事ができます。
 
 
 フィラリア
フィラリア(犬糸状虫)は蚊の媒介により犬の心臓や肺の血管に寄生し、血液中の栄養分を吸って生きている、そうめん状の長さ17〜28センチの寄生虫の名前です。
そのフィラリアの寄生により心臓・肺はもちろんのこと肝臓・腎臓などにさまざまな異常をきたすようになります。
 
【症状】
まず食欲がなくなり、体重が減少します。 ( 長毛の犬は痩せたことに気付きにくいので注意 )
散歩に行きたがらなくなり、運動をしても失神して倒れることがあります。(呼吸困難等)。
またゼーゼーした咳や喉に何かが引っかかったような咳をするようになります。呼吸が速くなり場合によっては心臓が耐えきれなくなって死んでしまうこともあります ( 心不全 )
他にも口、眼などの粘膜に赤みがなくなる(貧血)、腹囲が大きくなってきた(腹水)尿が赤みを帯びる(血色素尿)等 肝臓や腎臓の機能が損なわれて、全身状態が悪化します。 ( 例えば、肝硬変、腎不全、肝不全 )
 
【対策】
蚊がではじめる5〜11月頃に予防を必ず行いましょう!
フィラリアは蚊が媒介するため、夏を越すたびに感染率が高くなります。血液を調べれば、感染しているかどうかわかりますので、病院に行ってぜひチェックをして下さい。
また毎月 1 回の予防薬が有効です。予防薬は、蚊から感染した幼虫が心臓にたどり着くまでに、完全に殺すというものです。必ず投薬は 1 ヶ月に 1 回を守ってください。 投薬は、蚊からの感染がはじまって 1 ヵ月後から、感染が終わって 1 ヵ月後までです。
その間は必ず 1 ヶ月間隔で毎月 1 回の投薬をしましょう。途中で止めてしまったり、 1 ヶ月でも忘れると投薬がムダになってしまいます。